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札幌で相続した不動産はどうする?売る・貸す・残すの判断基準と最初にやること

相続手続き

2026.08.31

札幌で相続した不動産はどうする?

札幌で実家や土地、マンションなどの不動産を相続すると、「売った方がよいのか」「貸せるのか」「家族で残すべきか」と迷うことがあります。

しかし、相続直後に優先したいのは、売却査定や家財の片付けではありません。

まずは、相続するかどうか、誰が相続人なのか、登記名義がどうなっているか、期限が迫っている手続きはないかを確認することが重要です。

また、札幌では冬季の水道凍結や積雪、落雪など、空き家を維持するうえで地域特有の管理も必要になります。

この記事では、札幌で不動産を相続したものの「何から始めればよいかわからない」という方に向けて、最初に確認することから、住む・貸す・売る・保有する場合の判断基準、相談先まで順番に解説します

この記事の結論

札幌で不動産を相続したら、すぐに売却や片付けを始めるのではなく、次の順番で整理しましょう。

① 相続放棄を検討する必要がないか確認する
② 遺言書・相続人・現在の登記名義を確認する
③ 相続税・相続登記などの期限を確認する
④ 方針が決まるまでの管理担当者を決める
⑤ 売却した場合の手取り、保有費、賃貸時の収支を比べる
⑥ 相続人間で費用負担や判断期限を決める

「とりあえず残しておく」ことと、管理方針を決めたうえで保有することは異なります。

すぐに処分方法を決められない場合でも、不動産の状態や費用、期限を把握し、いつまでに方針を見直すかを決めておくことが大切です。

札幌で不動産を相続したら、まず確認する4つのこと

札幌で不動産を相続したら、まず確認する4つのこと

売る・貸す・住むといった最終的な方針を、相続直後に決める必要はありません。

一方で、相続するかどうかの判断、権利関係、手続きの期限、不動産の管理は後回しにしないことが重要です。

まずは次の4項目を確認しましょう。

確認すること最初に行うこと後回しにしない理由
相続するか借金などを含めて財産を確認する相続放棄には原則3か月の期限がある
誰が権利を持つか遺言書・戸籍・登記名義を確認する相続人や権利関係がわからないと方針を決めにくい
誰が管理するか鍵・郵便・現地確認・費用支払いの担当を決める方針未定でも建物の劣化や費用負担は続く
手続きの期限相続税・相続登記・札幌市への申告を確認する遺産分割が終わっていなくても期限は進む

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相続放棄を検討しているなら、不動産や家財の売却・解体・廃棄を急がない

被相続人に借金や未納税金などがあり、相続するか迷っている場合は、不動産の売却・賃貸・解体や、価値のある家財の売却・廃棄を自己判断で進めないようにしましょう。

相続放棄は、自己のために相続の開始があったことを知ったときから原則3か月以内に、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所へ申述する必要があります。

3か月以内に財産や債務を調査しても判断できない場合は、期間内に家庭裁判所へ熟慮期間の伸長を申し立てることも可能です。

また、e-Gov法令検索「民法」第921条では、相続財産の全部または一部を処分した場合などに、単純承認をしたものとみなす規定があります。

ただし、施錠や雨漏りへの応急措置など、相続財産の価値を維持するために必要な行為まで一律に禁止されるわけではありません。

どの行為が財産の「処分」に当たるかは事情によって判断が変わるため、相続放棄を検討している場合は、家財の処分や不動産の売却を進める前に専門家へ相談しましょう。

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遺言書・相続人・現在の登記名義を確認する

次に確認したいのが、誰が不動産について判断する権利を持っているのかです。

親が住んでいた実家でも、登記上は祖父母名義のままだったり、ほかの親族との共有になっていたりする場合があります。

まずは、次の資料を探しましょう。

・遺言書
・戸籍関係書類
・固定資産税納税通知書・課税明細書
・登記事項証明書
・権利証・登記識別情報
・不動産の売買契約書
・ローン関係書類
・火災保険証券
・賃貸中の場合は賃貸借契約書

亡くなった人がどの不動産を所有していたかわからない場合は、2026年2月2日に始まった所有不動産記録証明制度を利用できる場合があります。

この制度では、相続人などが法務局へ請求することで、特定の人が登記名義人として記録されている不動産を一覧的に確認できます。詳しくは、法務省の「所有不動産記録証明制度について」を確認してください。

ただし、氏名や住所などの検索条件と登記記録が一致しない不動産など、検索結果に含まれない可能性があります。

証明書だけで必ずすべての所有不動産を把握できるとは限らない点には注意が必要です。

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方針が決まるまでの管理担当者を決める

売る・貸す・住むといった結論が出ていなくても、不動産の管理自体は必要です。

相続人間で、少なくとも次の担当を決めておきましょう。

・鍵を保管する人
・郵便物を確認する人
・定期的に現地を見る人
・緊急修繕の判断をする人
・固定資産税や管理費などを一時的に支払う人
・不動産会社や管理会社との連絡窓口

一人の相続人が費用を立て替える場合は、支払日、金額、支払先、領収書などを残しておくと、後で精算しやすくなります。

現地確認を行った際も、写真と日付を記録しておくと建物の変化を把握しやすくなります。

管理担当者を決めることと、その人が最終的に不動産を取得することは別の問題です。 あくまで遺産分割がまとまるまでの暫定的な役割として整理しましょう。

相続税・相続登記・札幌市への申告期限を確認する

不動産の扱いが決まっていなくても、相続手続きの期限は進みます。

遺産分割が終わるまで何もしなくてよいわけではないため、期限を先に確認しましょう。

手続き原則的な期限注意点
相続放棄自己のために相続開始があったことを知ったときから3か月以内家庭裁判所への申述が必要
相続税の申告・納付申告が必要な場合、被相続人の死亡を知った日の翌日から10か月以内遺産未分割でも原則として期限は延びない
相続登記相続による不動産の取得を知った日から3年以内遺産分割成立後も3年以内に登記が必要
札幌市の固定資産現所有者申告対象となる場合、現所有者と知った日の翌日から3か月を経過する日まで相続登記などに時間を要する場合が対象

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相続税は、国税庁の「No.4102 相続税がかかる場合」でいう遺産額が「3,000万円+600万円×法定相続人の数」の基礎控除額を超える場合に、原則として申告・納付が必要です。

相続登記は2024年4月1日から義務化され、以前に発生した相続も対象です。法務省の「相続登記の申請義務化について」によると2024年4月1日以前から相続したことを知っていた場合は、原則として2027年3月31日までに登記する必要があります。

遺産分割がまとまらない場合は相続人申告登記を利用できることもありますが、これだけで所有権が移るわけではありません。

また、札幌市の固定資産現所有者申告は、相続登記などに時間を要する場合に必要となる手続きです。相続登記が完了している場合は原則不要で、相続登記の代わりにはなりません。

詳しくは、札幌市「土地家屋の所有者が亡くなった後、これらを所有するときは」を確認してください。

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札幌 相続登記 相談

売る・貸す・残す前に、不動産の現状と維持費を把握する

売る・貸す・残す前に、不動産の現状と維持費を把握する

相続した不動産をどうするか考えるとき、査定額だけを見るのは十分ではありません。

持ち続けるためにいくらかかるか、売却や賃貸を妨げる問題がないかまで把握したうえで比較することが重要です。

まず、不動産の状態と契約関係を一度整理しましょう。

戸建て・マンション・土地・賃貸中物件では確認項目が違う

同じ不動産でも、物件の種類によって確認するポイントは変わります。

不動産の種類主な確認項目
戸建て屋根、外壁、雨漏り、配管、暖房設備、家財、境界、接道
マンション管理費、修繕積立金、滞納、管理規約、大規模修繕計画
土地境界、接道、高低差、越境、用途地域、建築の可否
賃貸中物件賃貸借契約、家賃、敷金、滞納、管理委託契約、修繕履歴

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例えばマンションの場合、売却価格だけでなく、管理費や修繕積立金に滞納がないか、賃貸利用について管理規約上の制限がないかも確認します。

土地の場合は、境界や接道状況によって利用方法や売却のしやすさが変わることがあります。

資料だけでは判断できない場合は、現地確認とあわせて専門家へ確認しましょう。

ローン・固定資産税・管理費・滞納・賃貸借契約を洗い出す

不動産は資産である一方、債務や継続的な支出を伴う場合があります。

次の項目を一覧にしておくと、保有・賃貸・売却を比較しやすくなります。

・住宅ローンなどの残高
・固定資産税・都市計画税
・マンション管理費・修繕積立金
・火災保険・地震保険
・電気・水道・ガスなどの費用
・空き家管理費
・除雪費
・未払い・滞納している費用

住宅ローンに団体信用生命保険が付いていても、契約内容や保障条件によって扱いが変わります。必ず金融機関へ契約状況を確認してください。

賃貸中の不動産なら、家賃収入だけを見るのではなく、賃貸借契約、敷金、修繕、管理会社との契約なども確認しましょう。

境界・接道・再建築の可否など、利用や売却を左右する条件を確認する

不動産を売却・活用する前には、権利関係や建築上の問題がないかも確認しておきましょう。

例えば、次のような項目です。

・抵当権が残っている
・複数人の共有名義になっている
・建物が未登記になっている
・土地の境界が確定していない
・建物や塀などが隣地へ越境している
・接道条件に問題がある
・再建築ができない可能性がある
・擁壁などの安全確認が必要

「接道」とは、敷地が道路に接している状態を指します。建物を新築・建て替えするためには、建築基準法上の道路への接道状況が問題になる場合があります。

「越境」は、建物や塀、樹木などが土地の境界を越えている状態です。

これらは売却価格や買主の住宅ローン審査などに影響する可能性があります。

個別の土地・建物について再建築の可否などを自己判断せず、不動産会社、土地家屋調査士、建築士などへ確認しましょう。

売却査定・賃料査定・修繕見積もりを同じ時期に取る

「売ったらいくらになるか」だけではなく、貸したらいくら残るか、持ち続けたらいくらかかるかを同じタイミングで比較するのがおすすめです。

次の金額をそろえましょう。

・仲介で売却した場合の査定価格
・不動産会社による買取価格
・賃貸した場合の想定賃料
・居住・賃貸前に必要な修繕費
・年間の固定資産税・保険・管理費
・空き家管理・除雪費
・家財整理費
・必要に応じて測量費や解体費

相場を確認する際は、国土交通省の「不動産情報ライブラリ」で実際の不動産取引価格や地価などを確認できます。

ただし、同じ地域でも道路条件、土地形状、築年数、建物状態などによって価格は変わります。

公開されている相場だけで売却価格を判断せず、査定額の根拠も確認しましょう。

札幌で相続した不動産はどうする?5つの選択肢を比較

札幌で相続した不動産はどうする?5つの選択肢を比較

相続した不動産の主な選択肢は、「住む」「当面保有する」「貸す」「売る」「一定の制度を利用して手放す」の5つです。

最終的な手取り、継続的な管理負担、権利関係に応じて必要な合意が得られるかを比較して判断しましょう。

選択肢向いているケース主な注意点
住む具体的に住む人・時期が決まっている修繕費、ほかの相続人との調整
当面保有将来利用する可能性があり、管理できる固定資産税、除雪、劣化
賃貸賃貸需要があり管理体制を作れる空室、修繕、管理費用
売却管理が難しい、現金で分けたい売却費用、税金、権利関係
手放す制度土地を利用・売却しにくい制度ごとに対象条件がある

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自分や家族が住むなら、住む人・時期・費用負担を具体化する

自分や家族が住む予定が具体的に決まっている場合は、居住用として残す選択肢があります。

ただし、「将来誰かが住むかもしれない」という状態のまま保有を続ける場合は、費用と管理負担を確認しましょう。

少なくとも次の点を決めておきます。

・誰が住むのか
・いつから住むのか
・それまで誰が管理するのか
・修繕費を誰が負担するのか
・固定資産税などをどのように負担するのか
・ほかの相続人との取得額の差をどう調整するのか

不動産を一人が取得し、ほかの相続人に金銭を支払う「代償分割」を利用する方法もあります。

当面の間は保有する場合、見直し日と維持費の上限を決める

今すぐ売るか貸すかを決められない場合は、一定期間保有する方法もあります。

ただし、「保有する」と「何も決めずに放置する」は異なります。

例えば、次のようなルールを決めておきましょう。

・半年後または1年後に方針を見直す
・年間の維持費を記録する
・修繕費が一定額を超えたら売却を再検討する
・現地管理の担当者を決める
・利用予定がなくなった場合は売却・賃貸を再検討する

固定資産税、保険料、除雪費、修繕費などが毎年発生すると、「何となく残しているだけ」で支出が積み上がることがあります。

思い入れだけで判断せず、管理にかかる費用と時間も含めて検討しましょう。

賃貸に出すなら、家賃ではなく年間でいくら残るかで判断する

相続不動産を賃貸すれば家賃収入を得られる可能性があります。

一方で、想定家賃がそのまま利益として残るわけではありません。

賃貸する場合は、次の支出も考慮します。

・管理委託費
・入居者募集費
・空室期間の損失
・修繕費
・固定資産税
・火災保険
・所得税など
・除排雪など札幌特有の管理費

例えば、月10万円で貸せそうだから年間120万円の利益が出る、と単純に判断するのは適切ではありません。

管理費や空室、修繕などを差し引いた年間でいくら残るかで判断しましょう。

マンションの場合は、賃貸利用に関して管理規約上の制限がないかも確認してください。

売却するなら、仲介と買取を手取り・期間・手間で比較する

札幌に住んでおらず管理が難しい場合や、相続人間で不動産ではなく現金を分けたい場合は、売却が有力な選択肢です。

売却方法は、大きく仲介と買取に分けられます。

売却方法特徴
仲介不動産会社が一般の購入希望者を探す。
価格を重視しやすい一方、売却まで時間がかかる場合がある。
買取不動産会社が直接購入する。
期間や内覧などの負担を抑えやすい一方、仲介より価格が低くなる傾向がある。

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査定価格ではなく、最終的にいくら手元へ残るかを比較することが重要です。

売却時には、不動産の状況によって次のような費用が発生する場合があります。

・仲介手数料
・登記関係費用
・測量費
・家財整理費
・解体費
・譲渡所得に対する税金

土地を手放したい場合は、相続放棄と相続土地国庫帰属制度を混同しない

「使わない土地だから放棄したい」と考える方もいますが、相続放棄と相続土地国庫帰属制度はまったく別の制度です。

相続放棄では、不要な不動産だけを選んで放棄することはできません。原則として、預貯金などを含む相続人としての権利・義務を引き継がない手続きとなります。

一方、相続土地国庫帰属制度は、相続または遺贈(相続人に対する遺贈に限る)によって土地の所有権や共有持分を取得した人などが、一定の要件を満たす土地を国庫へ帰属させる制度です。共有地については、原則として共有者全員で申請します。

建物がある土地などは、制度を利用できない場合があります。また、申請時には土地1筆につき14,000円の審査手数料が必要です。承認後には、土地の性質や面積などに応じた負担金も納付します。

法務省の「相続土地国庫帰属制度の概要」で最新条件を確認してください。

「申請すれば必ず国が引き取る」「無料で土地を手放せる」という制度ではありません。

相続人が複数いる場合は、取得者だけでなく費用・管理方法も決める

相続人が複数いる場合は、取得者だけでなく費用・管理方法も決める

相続人が複数いる場合、「誰が家をもらうか」だけを話し合うと、管理費や売却条件が後から問題になることがあります。

取得方法とあわせて、方針が決まるまでの管理、費用の立替・精算方法、判断期限まで決めておきましょう。

現物分割・代償分割・換価分割・共有の違いを確認する

相続不動産の主な分け方には、次のようなものがあります。

方法内容
現物分割特定の相続人が不動産そのものを取得する
代償分割一人が不動産を取得し、ほかの相続人へ金銭などを支払う
換価分割不動産を売却し、代金を相続人で分ける
共有複数人が持分を取得する

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また、遺産分割をしないまま、相続開始後の共有状態が続いている場合もあります。

どの方法が適しているかは、不動産を残したいか、代償金を準備できるか、相続人が現金で分けることを希望しているかなどによって変わります。

「とりあえず共有」は将来の判断を難しくする場合がある

相続人全員で共有する方法が直ちに問題というわけではありません。

ただし、将来の売却や管理について、共有者間で調整が必要になる点は理解しておきましょう。

例えば、不動産全体を売却する場合、共有不動産であれば原則として共有者全員の合意が必要です。

さらに、共有者の一人が亡くなると、その人の持分について新たな相続が発生し、関係者が増える可能性もあります。

「今は決められないから」と安易に共有せず、将来も管理や意思決定を続けられるかを考えましょう。

共有持分の売却や共有物分割など、相続人間に対立が起こらないよう、事前に司法書士への相談をおすすめします。

固定資産税・修繕費・除雪費の立替方法と精算ルールを決める

遺産分割が終わっていなくても、固定資産税、マンション管理費、火災保険、除雪費、修繕費などの支出は発生します。

そのため、誰が一時的に支払い、最終的にどのように精算するかを相続人間で共有しておきましょう。

立替を行う場合は、次の情報を残しておくと管理しやすくなります。

・支払日
・支払金額
・支払先
・支払内容
・領収書や振込記録
・ほかの相続人へ報告した日
・遺産分割時に精算する予定か

なお、相続人間で誰が費用を負担するか決めることと、札幌市に対する固定資産税の納税義務者が誰になるかは別の問題です。

札幌市では原則として、毎年1月1日現在で登記簿などに所有者として登記・登録されている人に固定資産税を課税します。

所有者が亡くなっている場合の扱いについては、札幌市の「固定資産税」も確認してください。

売却条件・判断期限・連絡窓口を家族内で決める

売却を検討する場合は、「売ることに賛成か反対か」だけでなく、実際に誰がどこまで判断できるのかも決めておきましょう。

例えば次の項目です。

・不動産会社との連絡窓口
・査定を依頼する会社
・仲介と買取のどちらを比較するか
・売却希望価格
・値下げを認める範囲
・売却活動を見直す時期
・家財や仏壇の扱い
・修繕や解体を行う条件
・売らない場合の再検討日

口頭だけでなく、メールや共有メモなどで記録を残しておくと認識違いを防ぎやすくなります。

ただし、家族内で作ったメモと、正式な遺産分割協議書は別のものです。相続内容が決まったら、必要な形式で書面を作成しましょう。

札幌で相続した空き家は、冬の管理と現地対応を決める

札幌で相続した空き家は、冬の管理と現地対応を決める

札幌では、空き家を保有する場合に冬季特有の管理が必要です。

売却や賃貸の方針が決まっていなくても、水道凍結、積雪、落雪、漏水などへの対応は先に決めておきましょう。

特に道外に住んでいる場合は、現地で緊急対応できる人や事業者を確保しておくことが重要です。

水道・暖房・積雪・落雪・火災保険を確認する

札幌市水道局では、12月から2月にかけて水道凍結が多発し、外気温がマイナス4℃以下になるときなどは特に注意が必要としています。詳しくは、札幌市水道局の「水道の凍結について」を確認してください。

空き家にする場合は、次の項目を確認しましょう。

・水道・給湯器の使用状況
・水抜きの必要性
・暖房設備の管理
・屋根の積雪状況
・隣地や道路への落雪のおそれ
・敷地や玄関周辺の除雪
・雨漏り・漏水
・電気・ガスの契約状況
・火災保険の契約内容
・緊急時の連絡先

水抜きや暖房設備の停止方法は、建物・設備によって異なります。

自己流で対応せず、必要に応じて管理会社や設備業者へ確認しましょう。

戸建て・マンション・土地で管理内容を変える

方針が決まるまでの管理も、不動産の種類によって必要な内容が異なります。

戸建てなら、建物の屋根、外壁、配管、暖房、庭、郵便物、積雪などを確認しましょう。

マンションの場合は、専有部分の漏水や郵便物、管理費の支払い、管理組合・管理会社への連絡などが中心になります。

土地のみなら、雑草、不法投棄、越境、積雪、近隣への影響などを確認してください。

賃貸中の物件については、入居者対応、家賃、修繕、管理会社との契約を継続的に確認する必要があります。

道外から管理するなら、鍵・郵便・現地確認の担当を決める

北海道外に住んでいる場合、毎回札幌へ行くのは現実的ではないこともあります。

その場合は、現地で何か起きたときの対応方法を先に決めておくことが重要です。

項目決めておく内容
誰が保管するか、業者へ渡す条件
郵便物誰が確認し、どう共有するか
現地巡回頻度、確認箇所、写真報告
緊急対応水漏れ・破損・落雪時の連絡先
費用担当者が判断できる金額
専門家対応不動産会社や司法書士との窓口

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相続手続きの中には、郵送やオンラインで進められるものもあります。

一方で、本人確認、現地調査、鍵の受け渡し、契約、決済などで対応が必要になる場合もあるため、「完全に札幌へ行かなくてもすべてできる」とは限りません。

依頼する場合は、対応範囲と費用を事前に確認しましょう。

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札幌の相続手続き代行について

見直し日を決め、管理不全空家や権利関係の複雑化を防ぐ

当面保有する場合は、「いつか考える」ではなく、半年後や1年後など具体的な見直し日を決めましょう。

見直す際は、次の項目を再確認します。

・これまでにかかった維持費
・建物の劣化状況
・修繕の必要性
・売却査定額
・賃貸した場合の想定収入
・家族の利用予定
・現地管理を続けられるか

空き家を適切に管理せず、「管理不全空家」や「特定空家」について市区町村から勧告を受けると、敷地について固定資産税等の住宅用地特例を受けられなくなる場合があります。国土交通省の「空家法とは」で制度を確認できます。

その結果、税負担が増える可能性がありますが、「空き家になると固定資産税が必ず6倍になる」と単純に考えるのは正確ではありません。

札幌の相続不動産の相談先は「どこで止まっているか」で選ぶ

札幌の相続不動産の相談先は「どこで止まっているか」で選ぶ

相続した不動産について相談するとき、最初から「司法書士に頼む」「税理士に相談する」「不動産会社に売ってもらう」と決めておく必要はありません。

現在どの問題で手続きが止まっているかを整理すると、必要な相談先を判断しやすくなります。

一方で、相続登記・税金・不動産売却など複数の問題が重なり、「誰に相談すればよいかわからない」というケースもあります。

その場合は、最初から専門家を自分で選ぶのではなく、相続相談ガイドの無料相談で状況を整理してから、必要な専門家を確認する方法もあります。

困っていること主な相談先
相続登記・名義・戸籍など司法書士
相続税・売却時の税金税理士
相続人間の対立・交渉弁護士
査定・売却・賃貸宅地建物取引業者
土地の境界・測量・表示登記土地家屋調査士
建物状態・建築上の問題建築士など

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相続人・名義・登記で止まっているなら司法書士

相続登記を前提とした戸籍収集や相続関係の整理、登記申請書類の作成、法務局への登記申請代理などは、司法書士の主な業務です。

日本司法書士会連合会の「司法書士の業務」でも、不動産登記や相続登記が司法書士の業務とされています。

一方、相続人同士で争いがあり、一方の代理人として交渉する必要がある場合は、弁護士への相談を検討しましょう。

相続税・売却時の税金で止まっているなら税理士

相続税申告が必要かわからない、不動産の税務上の評価を確認したい、売却した場合の譲渡所得税を知りたいといった場合は、税理士が主な相談先です。

日本税理士会連合会の「税理士とは」では、税務代理、税務書類の作成、税務相談などが税理士の業務とされています。

相続税が発生するかどうかと、将来不動産を売却したときに税金が発生するかどうかは別の問題です。

相続人間の話し合いで止まっているなら弁護士

相続人の一人が売却に反対している、取得者が決まらない、相続人同士の関係が悪化しているなど、法的な対立・交渉が発生している場合は弁護士への相談を検討しましょう。

日本弁護士連合会でも、遺産分割や遺言などの相続問題を弁護士への法律相談分野としています。

司法書士や不動産会社へ相談している場合でも、紛争が発生した場合は弁護士につないでもらうことがあります。

関連記事
札幌の相続に関する無料相談

査定・賃貸・売却で止まっているなら札幌の不動産会社へ相談する

売却価格、賃料、売却方法などを確認したい場合は、不動産会社へ相談します。

売買や賃貸の代理・媒介を依頼する場合は、宅地建物取引業の免許を受けた事業者かを確認しましょう。

相談先を選ぶ際は、査定額だけでなく次の項目も比較します。

・査定根拠を説明しているか
・仲介と買取を比較できるか
・相続不動産の取扱実績があるか
・対象地域や物件種別を扱っているか
・売却以外の選択肢も確認できるか
・冬季管理や遠方対応の可否
・司法書士・税理士などと連携できるか
・別途発生する費用を説明しているか

なお、空き家の巡回管理などは、売却・賃貸の媒介とは別の契約になる場合があります。依頼範囲を確認してください。

問題が複数重なっているなら、専門家同士が連携できる窓口を選ぶ

相続不動産では、相続登記だけでなく、税金、売却、空き家管理など複数の問題が同時に発生することがあります。

その場合は、必要に応じて司法書士、税理士、弁護士、不動産会社などへ連携できる相談窓口を選ぶと手続きを整理しやすくなります。

ただし、「ワンストップ対応」と記載されていても、一つの事業者がすべての専門業務を行うとは限りません。

相談時には、次の点を確認しましょう。

・どの専門家が何を担当するのか
・相談窓口の費用
・各専門家の報酬
・登録免許税や証明書代などの実費
・測量、片付け、修繕などの費用
・追加費用が発生する条件

当サイトでは、「何から始めればよいかわからない」「売却するかまだ決めていない」といった段階から相続について相談できます。

現在の状況を整理したうえで、相続登記、相続税、不動産の売却など、必要な手続きに応じた相談先を確認できます。

複数の手続きが重なり、自分だけで進めるのが難しい場合は、まずはお気軽にご相談ください。

札幌で相続した不動産に関するよくある質問

札幌で相続した不動産に関するよくある質問

札幌で不動産を相続した方から生じやすい疑問をまとめます。

制度ごとに期限や条件が異なるため、個別判断が必要な場合は専門家へ確認しましょう。

相続した不動産はいつまでに売る必要がありますか?

不動産の売却自体に、一律の期限はありません。

ただし、相続放棄は原則3か月、相続税の申告・納付が必要な場合は原則10か月、相続登記は原則3年と、それぞれ別の期限があります。

また、相続した空き家を売却した場合の譲渡所得に関する特例など、売却時に利用できる税制にも適用期限や条件があります。

売却予定がある場合は、国税庁の「No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」などを確認し、必要に応じて税理士へ相談しましょう。

相続登記前でも不動産会社に査定を依頼できますか?

相続登記が終わる前でも、不動産会社への査定依頼や売却相談はできます。

一方で、実際に買主へ所有権移転登記を行うには、その前提として相続登記を行い、売主となる相続人へ登記名義を移す必要があります。

売買契約をどの段階で締結するかは、遺産分割の状況や契約条件によって異なる場合があります。

不動産会社と司法書士へ契約・登記の順番を確認しながら進めましょう。

兄弟の一人が売却に反対している場合はどうなりますか?

共有不動産全体を売却する場合は、原則として共有者全員の合意が必要です。

遺産分割前の場合は、誰が不動産を取得するのかを含め、相続人間で話し合う必要があります。

一人が不動産を取得して、ほかの相続人へ金銭を支払う方法や、合意したうえで不動産を売却し代金を分ける方法なども考えられます。

話し合いがまとまらない場合は、弁護士への相談や家庭裁判所の遺産分割調停を検討しましょう。

家財の片付けや建物の解体は先に進めてもよいですか?

相続放棄を検討している場合は、家財の売却・廃棄や建物の解体を自己判断で進めず、専門家へ相談しましょう。

相続することが決まっている場合でも、片付け前に遺言書、権利証、通帳、保険証券、契約書などが残っていないか確認してください。

また、建物を解体する前には、

・古家付きのまま売った場合の査定
・更地にした場合の査定
・解体費用
・固定資産税への影響
・売却時の税制特例への影響

などを比較しましょう。

「更地にすれば必ず高く売れる」とは限りません。

道外に住んでいても札幌の不動産を管理・売却できますか?

郵送、オンライン相談、現地査定、管理代行などを利用して進められる場合があります。

一方で、鍵の受け渡し、本人確認、現地調査、売買契約・決済、家財整理などで個別の対応が必要になることもあります。

遠方から依頼する場合は、

・札幌への訪問が必要な回数
・現地立ち会いが必要な作業
・鍵の受け渡し方法
・写真や動画による報告の有無
・追加費用
・書類の郵送対応

などを事前に確認しましょう。

札幌から離れた場所に住んでいて、どの手続きまで自分で進められるかわからない場合も、お気軽にお問い合わせください。

まとめ|札幌で相続した不動産は、期限・管理・収支を整理してから決める

札幌で不動産を相続したら、最初に確認するのは「高く売れるか」ではなく、相続するか、誰が権利を持つか、どの期限が迫っているかです。

相続することが決まったら、不動産の状態、維持費、賃料、売却価格などを確認し、住む・保有する・貸す・売るといった選択肢を比較しましょう。

相続人が複数いる場合は、不動産の取得者だけでなく、固定資産税や修繕費などの立替・精算方法、管理担当者、売却条件、見直し日も決めておくことが大切です。

札幌の空き家については、冬季の水道凍結、積雪、落雪などへの対応も忘れないようにしましょう。

売るか残すか決まっていない段階でも、期限、名義、維持費を整理することで、次に何をすべきか判断しやすくなります。

自分たちだけで判断するのが難しい場合は、現在どの問題で手続きが止まっているかを整理し、司法書士、税理士、弁護士、不動産会社など適切な専門家へ相談しましょう。

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